北陸出張の機会に高岡市の「瑞龍寺」まで足を延ばしました。
「瑞龍寺」は加賀藩二代藩主前田利長公の菩提寺で、時の名工 山上善右衛門嘉広作と伝えられ、長い修復と丹念な改修工事の末、1997年に国宝に指定されました。
寺域は三万六千坪、周囲に壕をめぐらし、まさに城郭の姿を想わせるものがあり、江戸初期の禅宗寺院建築として高く評価されています。
圧巻なのは、白砂と芝生の二つの性格の異なるコートヤードの中央軸線の構成。
さらに回廊の開口部の構成が息をのむほどミニマムでモダンなデザインです。
腰壁、障子、欄間のプロポーションが見事で、時間によって回廊に入り込む日差しが心地よく変化していきます。
2014年8月29日