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住宅遺産トラスト主催の「雪ヶ谷の家」の見学会に参加しました。
1975年、谷口吉生の最初の住宅作品。敷地は静かな住宅街にある旗竿敷地で、表通りから路地奥の玄関を通り抜けると、床も壁も同じ淡いグレーのタイルが貼られた直方体の中庭空間。この静かなヴォイドがこの住宅の中心です。抱きの深い開口部のプロポーションや内部の僅かな床のレベル差が人間の身体と意識に働きかけてきます。隣地との視線のコントロールやクライアントの趣味である無線の巨大なアンテナの処理など、様々の問題がこの中庭部分に集中しています。谷口さんが自身で唯一定規で描いた図面は、この中庭のタイルの割付図だったとお聞きしました。